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- Death Stranding
Author:motuni
デスストランディング レビュー・評価 皆の嫌うお使いゲー。なのにやめどきを失う面白さ。
どうもmotuniです。
予約したデスストランディング(Death Stranding)を受け取りに行こうと家をでたら、道端で携帯をぽろり、、画面が割れてしまいました。。まだ使って半年くらいしか経ってないのに、、
これでデスストがつまらなかったらつらすぎて月曜から会社に行けない、、なんて考えながらデスストをプレイ。
おそらく中盤あたりまで進めたと思いますが、結論めっちゃ面白いです。取り急ぎ中盤までの感想を含めたレビューを件の割れたスマホで書いていこうかと思います(笑)
※ネタバレは極力避けますが気になる方はブラウザバックでお願いします。
いわゆる皆の嫌いな「お使いゲー」なのに面白い
発売前の印象は微妙だった
本作は皆さんご存知の通り、メタルギアシリーズの生みの親である、小島秀夫監督の新作です。コナミ退社後に立ち上げたプロダクション「コジマプロダクション」での初作となります。
話題性が高くティザーが公開されるたびにメディアに取り上げられてましたが、なかでも目を引いたキーワードが「絆」と「配達人」。
メタルギアシリーズはアメリカ、ロシアの冷戦時代を舞台にしたアクション(ステルス)シューティングゲームでした。
本作デスストも初ティザーで特殊部隊の格好をしたマッツ・ミケルセンが出てくるなど、シューティングゲームが予想されましたが、実際はなんと「配達人」。
荒野が広がるアメリカを舞台に、人が住む都市から都市へモノを運ぶことが基本となります。
「これをあっちに届けてくれ」「あっちにいってこれを回収してきてほしい」
基本はこれらを繰り返していくだけです。どうでしょう?面白そうでしょうか?
正直面白くなさそうですよね。確かに「配達人」という切り口は新しいですが、私は、アクションRPGやMMOなんかに多いお使いクエストを想像してしまいました。
「お使いクエストみたいな感じで飽きそうだけど大丈夫かなぁ?まぁ小島監督のタイトルだし、買うけど、、、」
こんな感じの心境でした(笑)
実際にプレイしてみたら、あら不思議
えぇ、いい意味で予想を裏切ってくれました。「お使いクエスト」なのは予想通りでしたが、なぜか飽きない。次の「お使い」がしたくてやめどきを失ってしまうほどです。
なぜこんなにもお使いクエストが楽しいのか。個人的な感想になってしまいますがいくつかまとめてみました。
自由度が高く、プレイヤーによって「お使い」の方法が千差万別
プレイヤーの分身であり、今作の主人公である「サム」は「配達人」として都市から都市へ、荷物を運ぶことになります。この荷物は、依頼されるクエスト(ゲーム内の表現だと任務)によって大小、数が異なり、少ない荷物であれば他の任務と合わせて配達したりと、「ついで便」のようなことができたりします。
複数ある任務の内容を参照しつつ、効率の良い配送方法を模索する。この感覚をゲームで味わえるのは、このタイトルがはじめてなのではないでしょうか。
また、ある一定の条件があるものの、基本的に配達さえできれば問題ありません。配達の邪魔をしてくるミュールや、BTなどの障害をどう切り抜けるか考えながら配送ルートを決めていくのも、面白さの一つ。
謎が謎を生み多くを語らないストーリー
比較的唐突に始まりテンポよくストーリーが進んでいきます。まだ中盤あたりですが、すでに伏線と思われるポイントが多々見受けられ先がきになってしょうがないです。
よく「映画を作りたい」と発言している小島監督なので、このあたりはかなり力を入れている様子。
かっこいい敵キャラや、巨大ロボがいたりするわけでなく、比較的単調なアクションパート(配達パート)なので、ムービー毎にしっかり見応えがあるのはいいアクセントだと思いました。
他のプレーヤーとの繋り。常に新しい発見がそこに
エリアを開放すると世界のどこかで同じくデスストをプレイしているプレイヤーと繋がることができます。地面にスタンプが押されていたり、他のプレイヤーが建てた建造物を共有したりと、繋がりによってゲームプレイがより円滑になっていきます。
似たシステムに、ダークソウルやブラッドボーンなどにある「メッセージ」機能がありますが、こちらは少し様相が違います。
大きく違う点は「初回踏破時には表示されない」という点。都市間を「カイラル通信」という技術で繋ぎ、アメリカ全土を一つの線で結ぶことを目的としています。逆に言えば主人公「サム」が初めて行く土地は「カイラル通信」が通っていません。この「カイラル通信」が開通していない状態の土地では、他のプレイヤーの痕跡を見つけることができません。
初めての土地へ赴き「カイラル通信」を通わすまでは、自力でその土地を踏破する必要があるため孤独ですが、通信が開通させた後に振り向くと、無数の他プレイヤーの痕跡が広がります。この瞬間が今までにない感覚といいますか、一種の感動を覚えます。他プレイヤーの痕跡を見て「ここの深い川はこうやって渡ったんだ」とか、複数のはしごが掛けられている崖の先にいってみると沢山のカイラル結晶があったりと、今しがた通ってきた道なのに非常に新鮮に見えてきます。
他のプレイヤーとの繋がるこの仕組みは本タイトルの一番の醍醐味かと。一部ではダクソ、ブラボのパクリとかって話も上がっていますが、そいつはちょっと短絡的か、そもそもの趣向とこのタイトルの意図が合わないのだと思います。
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でも、万人受けするかといわれると・・・
ここまで、かなり褒めちぎってきたので、誰でも楽しめる神ゲーのように見えてきますが、手放して万人受けするタイトルだとは言えないかと思います。
なぜならば、とにかく「プレイヤー次第」であるため。
広大な土地を自由に歩けるうえに、登ったり、下りたり、戦ったり、逃げたり、あえて荷物を捨てたり、無理して大量に荷物を運んだり、、故意に死んで地形を変える(サムが死ぬとそこにヴォイドアウトという爆発が起き、大きなクレーターができる)ことまでできます。ストーリー進行に関わるところはある程度の制限がかかりますが、それもかなり少なく、自由度が高いです。
自由度の高いゲームが好きな私は大好物なのですが、このレベルの自由度だと「自由すぎて何をすれば良いのかわからない」「いちいち判断するのが面倒くさい」といった声もでてくるのではないかと。。実際に肌に合わないといった意見も散見されますし。。
まぁ、そもそも万人受けするゲームなんて存在しないので、当たり前っちゃあ当たり前なのですが、人を選びやすいタイトルなのは間違えないかと思います。
さいごに:新時代を感じるタイトル。まずはやってみるべし。
デスストが発表されたTGSだかE3だかの舞台で小島監督は「これまでにない全く新しいゲームとなる」と発言していました。この言葉通りでございます。いままでこんなゲームはありませんでした。
良ゲーがクソゲーかなんてのはいったん置いといて、ゲーム好きなのであれば一度手に取ってみるべきタイトルだと思います。
ちなみに、直近の小島監督の印象は「映画好き。ゲームより映画を作りたがっている人」という印象が強く、MGS4・MGS5とどちらかというとムービー主体な作品のイメージがあったので、今回も結局映像重視になってしまうのではないか。という危惧がありました。
この辺の心配は無用だったと思っています。ムービーも然り、ゲームも全く新しい側面からのチャレンジで面白く手ごたえのあるタイトルとなっています。おすすめです!